「ライティングのスピードを上げたい!でも手が止まる時も…」
筆 者(戦略コンサル/プロ認定ライター)
「上質な構成案を早く作ることを目指しましょう!」
ライティングのスピードアップ → 時給アップ or 記事質アップしたくありませんか?
そんなあたなに、ライティングを「執筆開始→支払いまでの全行程」として、5要素に分解。それぞれのスピードアップを狙うシリーズ2本目です。
今回は、5つに分けた要素の中から…
5つのライティング要素
- リサーチ
- 構成案の作り方←本記事
- テキスト入力
- 記事の修正
- 時間の使い方
- リサーチ
構成案作成の効率化を解説するので、時給や記事質アップのために、ぜひじっくりご覧ください。
そもそも記事の構成案とは?重要性と効率アップする理由を説明
まず、構成案とは一体何で、どうして効率化するとライティングがスピードアップするのでしょうか?
スピードアップする理由は、以下のとおりです。
- 構成案とは、
→ 記事の大まかな流れのこと - 構成案作りを効率化すると、
→ 質の高い記事を早く書ける
次から、上記2点について詳しく説明していきましょう。
構成案とは?早く正しい本記事の理解のため、はじめに共通認識を持つ
効率化するにあたって、まず構成案という言葉に、より明確な共通認識を持ちましょう。
つまり、これから効率化していくものは何なのか?ということです。
言葉の意味があいまいなまま進んでいくと、理解のズレが大きくなり続け、効率化がいまいちに終わりがちなのです。
というわけで、構成案という言葉を当サイトでは、以下のとおりの意味とします。
構成案作りとは
- 記事の大枠を作ること。
つまり、読み手を120%満足させる内容や見せ方を決めること。 - 具体的な要素としては、見出しやタイトル
要するに、Webライターに求められる構成案とは、記事の読み手が満足する内容にそった見出しやタイトルということです。
しかし、なぜ構成案作りを効率化すると、ライティングスピードも増すのでしょうか?
そもそも正しいリサーチをしていれば、構成案自体が不要ではないでしょうか?
続いて、構成案作りの効率化が、ライティングの執筆速度の向上、記事質アップにつながる理由を明確にしていきます。
構成案作りを効率化すると、なぜライティングのスピードが上がる?
結論から言うと、構成案作りの効率化がスピードアップや記事質アップにつながるのは、
構成案作りの効率化によって、
- 執筆中に考え込んだり、迷ったりしなくなる
→テキスト入力が止まらない! - より読み手に伝わるであろう魅せ方ができる
→目的をより達成できる記事へ!
簡単に上の2点を説明していきます。
テキスト入力が止まらない!
テキスト入力中に迷わなくなるのは、記事を書くことが、以下の状況に似ているからです。
- 初めて行く場所にマップを見ながら行くこと
- 初めてやることをマニュアルを参考にしながら行なうこと
- DIYするのに、詳しいサイトや本を見ること
構成案は、マップやマニュアルにあたるというわけです。
最終的に見出しも書くわけですから、読み手の満足につながるよう、先に仕上げれば効率的とも言えます。
次に記事の目的を達成しやすくなる理由を紹介していきます。
目的をより達成できる記事へ!
詳しいことやリサーチしたばかりであっても、記事の質は落ち得るので、構成案作りが大事になります。
たとえば、以下のような失敗の経験はないでしょうか?
- カンペキな商談と思っていたのに、売れない、不評…
- 良いことを書いているのに、最後まで読まれない…
- 詳しいし面白い話なのに、ぜんぜん興味も理解も示してくれない…
上記は、コピーライティングやマーケティングのストーリーテリングができていないために起こります。
つまり、忙しい読み手に、本来ためになる情報を魅力的に、最後まで伝えるために、構成案が重要なのです。
少し飛躍すると、
読み手に伝わる → 記事の順位や目的達成率が上がる → あなたの評価や単価向上!?
するかも知れません。
※少なくとも、自前の順位チェックツールで成果が確認できれば、交渉材料になります。
そして、質が高い構成案を効率的に仕上げる方法は、確かにあります。
前置きが長くなりましたが、次から具体的な構成案の作り方を紹介していきましょう。
構成案作りをスピードアップ!効率的なノウハウをご紹介
さっそく、構成案を効率的につくるノウハウを紹介していきます。
具体的なステップは以下の7つです。
構成作りの7ステップ
- 記事の目的とペルソナ(読み手)に提供する価値を考える
- どんな流れが伝わりやすいか「型」を考える
- 大見出し(H2)から始めて大枠を決る
- 流れができたらタイトルをつける
- 仮のリード文とメタディスクリプションを書く
- 80%完成したら読み返して流れの確認
- (変更できるなら)執筆中に構成案の変更も考える
ひとつずつ見ていきましょう。
記事の目的とペルソナ(読み手)に提供する価値を考える
リサーチの段階から気にすべきですが、記事の目的とペルソナ*(読み手)に提供する価値を考えましょう。
記事の目的とは、クライアントがあなたの記事で何をしたいかです。
たとえば、代表的な記事の目的は以下のとおりです。
-
- 資料ダウンロードや商品購入につなげる
- アフィリエイトのキラーページ*へのリンクを選択してもらう
- メディアのファンになってもらう
上記の目的は、記事の最後で提示(CTA*)されるのが一般的なので、構成の流れの材料になるのです。
また、ペルソナに記事を通して何を提供するのかも改めて考えます。
つまり、どんな人がこの記事を読むと、どうなれるのかという記事の価値を明確にしましょう。
ペルソナに記事の価値が120%伝われば、記事の目的も達成できるので、構成案を決めていくベースとなります。
構成案に入れるべき要素やおおよその流れが見えてきたら、続いて構成の「型」を考えていきましょう。
どんな流れが伝わりやすいか「型」を考える
構成案に入れるべき内容が決まったら、魅力的に伝える「型」を決めていきます。
というのも、ペルソナと構成案の内容しだいで、効果的な見せ方(型)が変わるからです。
代表的な構成案の型を以下に挙げます。ちなみに下へいくほど企業の中の人が使う型となります。
7つの構成案の型
型の種類 | 型の特徴 |
ハウツー型 | 3段構成を基本として、何かのやり方などを説明する |
リスト型 | ダイレクトに検索キーワードにこと得る情報から、徐々により深い知識を紹介する |
箇条書き型 | 検索キーワードに応えるおすすめの店やツールなどを紹介する |
ニュース型 | 話題性のある最新ニュースに乗っかって、既存ビジネスの有効性などを紹介する |
ケース スタディ型 |
どういう条件でどうなるか、シミュレーションを提供する |
スライド シェア型 |
既存のスライドを使い、プレゼンの記事版を提供する |
複合型 | 上記6つの型が組み合わせたもの |
すべての型を紹介すると非常に長くなるので、ここでは最も使うであろうハウツー型を紹介します。
ハウツー型のケーススタディ
基本的にハウツー型は3つの大見出しで構成します。
もちろん、各大見出しに中見出しなどがつきますし、多少大見出しが増えても良いです。
ようするに、型は魅力的に伝えるテンプレートですので、伝わりやすければOKです。型を守ることが目的ではありません。
そして、ハウツー型の各見出しの役割は、以下のとおりです。
ハウツー型の構成案
各大見出しの役割 | 役割の説明 |
アイスブレイク (導入) |
記事の内容がペルソナにどんなメリットがあるか明示。 最後まで読んでもらう。 |
説明や提案内容 (本文) |
ペルソナが求めている情報から順番に、分かりやすくメリットや説明をしていく。 |
CTA (結論) |
ペルソナに満足してもらえたし、さらなるメリットとして目的達成への行動を促す。 |
上記の流れで多くの記事に対応できます。
また、メディア特有の型がある場合は、詳しいレギュレーションや入力シートがあることが多いでしょう。
もちろん、より記事単価をあげたり、自分のサイトを持ったりするなら、より多くの型で書けるべきです。
とはいえ優先順位的に、まずは次の大見出しのつけかたを見直していきましょう。
大見出し(H2)から始めて大枠を決める
実際に構成案を作り始める時には、まず大見出し(H2)から作っていきましょう。
この時、各見出しにもたせるボリューム(文字数)を決められると、理想的です。
またタイトルやリード文は、記事が読まれるか決める重要ポイント。案件次第ですが、可能なら記事の流れが完成してから、魅力的かつ矛盾がないようにつけましょう。
そして、このステップには他にも大事なポイントがあります
- 離脱されないように結論や自分ごと化の要素から入る
- SEOキーワードを配置する
- 検索インテントに配慮する
- 見出しの最後はCTAでしめる
次からひとつずつ説明していきます。
離脱されないように結論や自分ごと化の要素から入る
気をつけないと、読み手は簡単に読むのを止めてしまいます。
コンテンツはあふれており、読み手はヒマではないからです。
というわけで、まず読み手に「自分に関係ありそう!得しそう!」と思ってもらわなければなりません。
タイトルとリード文の次の見出しでは、メリットや結論を簡潔に書ける構成案を心がけましょう。
SEOキーワードを配置する
大見出しにはSEOキーワードを配置するのが上位表示の定石です。
もちろん、キーワードを入れると不自然になり、ペルソナに嫌われそうならやめるべきでしょう。
しかし、少なくとも大見出し(H2)にはなるべく入れておきたいですし、中見出し(H3)にもあればベターです。
一方で、見出しにSEOキーワードを入れることばかりが上位表示の条件ではないので、次で説明していきます。
検索インテントに配慮する
実は見出しにSEOキーワードを入れるだけでOK、という考えは古いSEOで、検索インテントというものに配慮しないといけません。
説明のために、2015年発表のGoogleの公式資料を紹介します。
上図は、ようするに検索意図(=検索インテント)ごとに、Googleは適切な方法で結果を表示するというものです。
具体例として、「日本 2番目 高い」とGoogle検索してみます。
トップに日本で高い順に山の画像が表示されています。
しかも、2位サイトはタイトルに「2番」などの検索キーワードが入った専用記事です。しかし、1位サイトは全く違うのに1位なのです。
1位サイトは日本で高い山のランキング記事。つまり、読み手は3番目に高い山や他の高い山を探す可能性が高いとのGoogleの評価なのでしょう。
きちんとペルソナのことを考えて、大見出し、ひいては構成の流れを決める重要性が高くなっているのです。
見出しの最後はCTAでしめる
すでに軽く紹介しましたが、最後の見出しはCTA、つまり記事の目的への呼びかけで締めるのが定石です。
クライアントが記事作成をあなたに依頼している目的を意識しましょう。
特にクライアントからCTAや記事の目的を教えられてないなら、自分から確認するのも手です。
レベルの高いライターと評価される可能性もありますし、目的が不明瞭な記事発注やCTAを理解していないクライアントから、高単価を引き出すのは難しい*と言えますので。
流れができたらタイトルをつける
構成案の流れができたら、タイトルをつけましょう。
タイトルは、キーワードを入れるのはもちろん、そもそも記事を読んでもらえるかも決める要素。
読み手に記事を読むメリットが分かるようにしつつ、記事内容と矛盾がでないように、後からつけるのがおすすめです。
クライアントが構成案の段階で確認をしない場合は、最後にタイトルを書くのも良いでしょう。それだけタイトルは重要です。
仮のリード文とメタディスクリプションを書く
リード文(書き出しやフック文とも)は、タイトルに次ぐ大事な要素です。
構成の流れができたら、その内容を魅力的に見せ、最後まで読み進めてもらえるリード文を書きましょう。
基本的には、
- 読み手の問題を明示
→(例)■■で困っていませんか? - 解決手段の提示と根拠
→(例)実は〇〇で▲▲することで解決できます。 - 記事を読んでどうなれるか
→(例)■■が短時間で終われば、楽だし他のこともできますね! - 記事に何を書いているか
→(例)というわけで、〇〇で▲▲する方法を紹介します。
上記のような流れが一般的で、応用も効きます。
80%完成したら読み返して流れの確認
構成案が一通りでき、8割程度の完成度になったら、ペルソナになったつもりで読んだり、レクチャーしたりするイメージで確認しましょう。
というのも、細かい表現などにこだわって、90%や95%と完成度を高めるのは、以下の理由からおすすめできません。
- 細かいこだわりは、多くの時間がかかる一方、変化と効果は小さい
- 営業やプレゼンに正解がないように、Webの記事にも万人共通の正解はない
- クライアントも記事公開後の反応を見て、改善していくのが普通
というわけで、80%より高い完成度を目指して多くの時間を失うよりも、流れに破綻がないかを確認しましょう。
もちろん、誤字やニーズの見落としが合ってはいけません。あくまでも細かい表現や文字装飾などに、こだわりすぎないことです。
(変更できるなら)執筆中に構成案の変更も考える
Webライターなら経験が一度は経験がありますが、執筆中に大きな「気づき」を得ることもあります。
案件次第ですが、より良い記事になる可能性もあるので、細かいことにこだわらず、ペルソナに寄りそって柔軟に構成を考えましょう。
ペルソナへの利益 → クライアントへの利益 → あなたへの利益(単価交渉など)です。
まとめ:構成案作り効率化 → 執筆速度アップ → 時給と記事質アップ
今回は、5つに分解したライティング要素から、「構成作り」の効率化について、ご紹介しました。
スピードアップ → 時給アップ → 記事質アップですが、構成作り以外にも、まだスピードアップできる要素は残っています。
ぜひ、他のライティング要素スピードアップの記事も読み、時給や記事質、ひいてはあなたの生活の質を上げてください。
本記事が少しでもお役にたったのであれば幸いでした。